敵は・・・・・・。
とんでも無いものを手に入れた。笑い薬。インターネットで買った。朝起
きて、玄関を見たらそいつがいた。笑い薬。何故、こんな物買ったんだ俺
は。それでも、この薬が何かの転機になればと考えた。つまらない日常。
今日は笑えるかな。最近全く笑ってない。会社がつまらん。上司が憎い。
雨が降っている。そいつを見続けた。「飲んだだけで、あなたにも大爆笑
が襲い掛かる!」胡散臭いことこの上無い。が、仮に大爆笑できたなら。
下意上達。下が楽しければ、いずれ上も変わるのでは。そうだ。会社を楽
しくするのは下の役目なのかも。きっと、大爆笑なのだから、腹がよじれ
るくらい笑うだろう。苦しいくらい笑うだろう。そして、楽しい生活を。
五時間が経った。会社は休んだ。ついに飲む決心をした。こんなつまらん
月日を過ごすくらいなら、顎の一つや二つ外れてもいい。開けた。粉なの
か。飲んだ。サイダーの粉末の味がした。そう言えば、値段百円だしな。
なんだよ、やっぱりでたらめか。思わず笑ってしまった。あ、笑えた。